うしろすがたのしぐれてゆくか

愛するフレンチブルドッグと昨日と今日と明日と旅と。

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インドの〈バラナシ〉からネパールの〈ポカラ〉まで
バックパッカーならおなじみのルートがある。
乗車時間は2日間で、のべ18時間に及ぶ。よってテキストも長め。
これが実は、地獄のバスの旅なのだ。

チケットは前もって購入済みだったので
当日は、かなり余裕を持って待ち合わせ場所へと向かったが
これが最終的には勝敗を分けることになる。
結局、弱肉強食の国インドでは、何もかもが強いか、早いもの順なのだ。

着いた時はまだ私たち以外に4~5人しかいなかったが
すぐにバスがやって来たし、どうせ外にいてもやることもないしで
乗り込んで出発をまつことにした。
チケットには座席NO.が書いてあるので、どうやら指定らしいことは分かっていた。
しかし、やってきたバスはかなりのポンコツ、オンボロ、イカレまくり。
私の座席は、思いっきりシートに穴が空いていた。
座ってみてもほとんどクッション性が無く
長時間の移動にお尻が持ちこたえられるか不安になる。

次第に乗客が集まってきて、そろそろ出発時間かな…と思った頃
何やら前方で揉め事が…
どうもオーバーブッキングらしく、男性数人と運転手が少し感情的に話をしている。
さすがインド、こうなってくるともうイス取りゲームだ。
後方では、指定席だというのに違う席に陣取っている欧米人がいて
「ここは私の席なんですけど…」と
おそるおそる申し出ている女の子(アジア系)と全く目を合わせようともしない。
しかし彼女達は、なんとか出発ギリギリで他の席に座ることが出来た。
まったく出発前からコレじゃ、先が思いやられるよ・・・

DSCN0393.jpg

通常の席に座れなかった人たちは、仕方なく助手席を出している。
そして、ぎゅうぎゅうの車内にあとふたり、欧米人青年がやって来た。
彼らだって、ちゃんと指定席チケットを持っているのだ。
だからこそ、大丈夫と思ってゆっくり来たのだろう。
もはや、本当は誰がどこの席だったのかも分からないし
誰もが「この席は絶対に渡さない!」という雰囲気。
青年二人は運転手と話し合った結果
なんとこのバスの上に、みんなの荷物と一緒に運ばれることで合意したようだ。

上の部分は荷物置き場になっているため
バックパックを安定させる金具のようなものが付いてはいるけれど
しっかりつかまっていなければ落ちてしまいそう。
助手席に座らされた人たちも、始めのうちこそ楽しそうに周りと談笑していたが
石ばかりのガタガタ道を恐ろしく飛ばしまくるし
車内はインド音楽がガンガンかかり頭痛がしてくるしで…
さすがにほとほと疲れ果てていた。

その日の夜は、国境の町のドミトリーに泊まった。
詳しいことは分からないけど、その場その場で流されて行くしかなかった。
「ところてん」みたいに。
誰だか分からない人が「部屋に行け」というので
何となく日本人のうしろに付いて部屋に入った。
男女6人が同じ部屋で、すべて日本人。
トイレはひとつだけでシャワーは無い。
外国人に慣れている私たちも、実は英語がそれほど得意ではない。
私が話せるのはインドネシア&マレーシア語と旅行英会話のみ。
今回は情報交換もしたかったので、日本人と一緒に泊まった。

晩ごはんは食堂で…ということになり、みんな一緒に出掛けたが
テーブルはすでにツアー客でいっぱいで、欧米人はビールを引っかけてご機嫌だ。
私とだんごさんは、次の日も悪路であろうことを考えて
アルコールは控えることにした。
部屋に帰ってからみんなで色々話して、電気を消して無理やり眠って、起きた。

DSCN0379.jpg

そして翌日。
またもや悪路を走り始めたバスの中で、私は次第に気分が悪くなっていった。
あまりのだるさに熱を計ると、38度以上あるではないか!
さっそくバファリンを飲むが、ぐったりして身動きが取れない。
昨日から何時間も座りっぱなしだから、腰とヒザがひどく痛いし
トイレを何時間も我慢しているから、臨界点はもうすぐそこに・・・
温厚な私もさすがにイライラしながら、ただひたすら揺れに耐え
トイレ休憩はいつかいつかと待ちわびる。
すると、バスが山の中で突然止まった。

「トイレ休憩だ」と車掌が言う。「やったー!」
でも、こんな山の中に公衆トイレがあるの?
今を逃したらもう最後まで休憩は無い気がするし。
取りあえずバスを降りて辺りを見回すが、どう見てもただの山、そして林。
どうしよう…とウロウロ、グズグズしていると
欧米人の若い女の子たちがズンズン林の中に入っていく。
私も決心し、彼女らの後を追う。
が・・・既に林のあちらこちらに人影が。
しかも、男もいるじゃない~!
人気のないところを探して彷徨っているうちに
バスにおいていかれたらどうしよう…と心配になってくる。
どうにか、ある程度奥まった茂みを見つけて用を足した。
そして申し訳ないと思いつつも、ティッシュを林に残してきた。
みんなの置いたティッシュがあちこちに白く、きのこみたいに残っていた。

DSCN0401.jpg

市街地にさしかかると地元の人をどんどん乗せていく。
すぐ後ろの席の台湾人の女の子達はみんなでせっせと日焼け止めを塗っている。
私はもうずっと日焼け止めを塗っていないから、いつの間にやらそばかすだらけ。
顔もいつ洗えるか分からないし、クレンジングが買えない都市もあったから。

なによりこの辛いバスの旅で私たちの目を和ませてくれたのは
右側の最前列に座っていた北欧系のカップル。
こんなに悪路の旅なのに、ずっと笑顔を絶やさず、ふたりで頭にバンダナを巻き
到着が近づいてからは、ふたりでおそろいのスキー用とおぼしきグローブをはめてみたりしている(寒くも無いバスの中なのに)。
いつもあだ名を付けるのがくせの私たちは、彼らを〈バンダナ君〉と名づけた。
そしてその半年ほど後、なんと別の国で彼らに再会する日がくるなんて
その時は思ってもいなかった。
だから旅って面白い。

そしてあまりにも辛い旅というものは
車中の人々をなんとも言えない一体感で包み込むものだ。
この時も、そんな雰囲気があった。
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すごいね、バンダナカップルとの再開。
どんだけ低い確率なんだか。しかもよく見つけたね。
きっと笑顔が素敵なバンダナだったんだね。

わたしも、異国で異人さんとの楽しい出会いをしたいわ。

2006.12.05 12:48 URL | イカ69 #- [ 編集 ]

>イカ69 さま
バンコクのカオサン通りという安宿街で会いました。
私たちはそこには泊まっていなかったから、ほんとに偶然。
しかもだんごさんは頭を丸めた直後だったにもかかわらず
よく分かったな~って感じでした。
多分お互いに気になる存在だったのでは???

2006.12.05 16:43 URL | チタリニ #- [ 編集 ]

はじめまして。いろんなブログを見学中♪でお邪魔させていただきました。きれいな写真も多いし旅行記もたくさんあって、すごくおもしろいですねv-10何度も来てじっくり読ませていただきたいと思いますe-433

2006.12.16 16:43 URL | travelsyndrome #mKyY5xLg [ 編集 ]

>trvelsyndrome さま
はじめまして。訪問ありがとうございます!
周りには旅好きの人が少ないので嬉しいです。
犬を飼っているということもあって今は旅行休止中なので
古いネタばかりですが、よかったらまた遊びに来て下さいね☆

2006.12.16 23:26 URL | チタリニ #- [ 編集 ]













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