うしろすがたのしぐれてゆくか

愛するフレンチブルドッグと昨日と今日と明日と旅と。

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デリー発バラナシ行き<16:25 発車の列車チケットを片手に
私たちは余裕を持って、1時間ちょっと前に駅に着いた。

プラットホームナンバーを確認しようと掲示板を見てみるが、15時過ぎだというのに午前中の案内しか出ていない。
やっぱインドだなー、と、役に立たない掲示板を見捨てて案内所を探すことにする。
人に直接聞いた方がまだマシだろう。
前方に、むさい男ばかりが100人くらい並んでいる、尋常ではない熱気を発している行列が見えたので、慌てて私たちもその最後尾に並んだ。

この状態で順番からそれたら1時間後の発車に間に合わないと思い、必死で前の人の方にしがみつくようにしながら待っていると、周りのオヤジ連中が口々に「先に行け!」と、ゼスチャーを交えながら言う。
意外に思う人も多いだろうが、実はインドはレディファーストが徹底している国なのだ。だったら、あのひどい痴漢もなんとかしてもらいたいもんだけどねー。

後ろからオヤジ連中に大玉送りのように押されながら前に出て、さっさと駅員にナンバーを確認することが出来てラッキーだった。
そして、言われたホームにたどり着き電車を待つが…発車の時間が来たのに列車は来ない。
不安になって、あちこち見て回ったり他の駅員にも確認してみたが
「そこで待っていなさい」と言うばかり。
インドの電車は2時間3時間の遅れは当たり前というし、とにかく何度も聞いたんだからここしかないよと、とにかく待ち続けた。

とうとう発車時刻から4時間が過ぎた。やっぱり列車はやって来ない。
さっき確認を取った駅員に再度聞いてみると
「ああ、この列車はもう出発したよ」
じゃあ、さっきあんたが言っていたのは何なんだよ!
と、言いたい気持ちはやまやまだけど、もはや怒る気力など残っていない。
その時期は、とにかく寒い冬のインド。みんなが革ジャンにマフラーという出で立ちの季節。風がびゅんびゅん通り抜ける極寒のホームに4時間立っていたおかげで、私たちは顔が痺れるくらいにすっかり疲れ果ててしまっていたのだ。

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「そんなことより、今日はどこに泊まろうか?」
あんなに苦労してカラムがチケットを取ってくれたのに「乗り遅れちゃった…」なんて言ったら、さぞやがっかりするだろうと思うと、どうしても〈ホテルパヤル〉には戻れない。
カラムはそれまで泊まっていた宿のスタッフで、私たちの為に何度か駅に出向いてチケットを買ってきてくれた。しかもチケット代を受け取っただけで、マージンをいっさい要求しないという、はにかみ王子も真っ青な好青年ぶり。

実はデリーの夜は爆弾テロも多いし、治安が悪い。
安宿外はその一番危険な地域とされている。
かなり辺りも暗くなり、宿を選んでいる時間もないので、とにかく駅近くの目に付いたホテルにチェックインした。
真冬だというのに水シャワーしか出ないし、部屋にはすきま風がビュービュー入ってくる。これじゃ、寒くて眠れそうにない。
トレーナーの上に毛糸のジャケット、その上にパタゴニアのアウターを着込み、Gパンの下にももう一枚ズボン、そして靴下を履いて寝ることにした。
掛け布団だって薄くて固い毛布が一枚だけ。
手持ちのフリースと寝袋を広げて掛けたみた。これじゃまるで、屋外でキャンプしているのと変わらないよ。

外国人の姿を全く見かけないこの薄暗いホテルに危険を感じ、結局3日でチェックアウトした。その後、食堂で偶然目にした名刺から〈ringo hotel〉に移動する。
ここは1泊150Rs(約¥450)で、なんとテレビ付き。残念ながらシャワーは水だったが、室内はまあ清潔。しかし、室内のほとんどをベッドが占領しているので、何をするにもベッドの上。ま、贅沢は言ってられない。

そして、ここに移ってからも真冬に水シャワーを浴びる勇気が出ず、結局1週間くらいは髪も洗えず、服も着替えず、まさに着のみ着のままで過ごすしかなかった。
どこに泊まっても水シャワーだったけど、旅行者はどうしているのだろう。
たとえば、絞ったタオルで身体を拭くにしても裸になるだけでブルブルしちゃうくらい寒いんだから。
インド人は日が高い頃にビルの屋上でタライに入って、頭から水をかぶっていたが、あれじゃまるで修業だろう。

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ああそうだ、バラナシ行きのチケットのことだけど。
乗り遅れた翌日〈外国人専用窓口〉に出向き、チケットの払い戻しを申し出たが、数時間前がタイムリミットだったとかで「残念だったわねぇ…」と、係員の女性に言われてガックリ肩を落とした。
もう二度と同じ目に遭いたくはなかったので、列車をやめて飛行機にしようと代理店でチケットを買ったら二人分で¥30,750! 貧乏旅行者にはかなり痛い出費だった。

ちなみに、飛行機のチケットがとれたのが1週間くらい先立ったので、カラムに会わないようにと願っていたのに、ある日路地裏でバッタリ会ってしまった。
「あれ??? バラナシはどうしたんですかー?」
「待ってたプラットフォームが違ってたみたいで乗り遅れちゃったんだよー!!!」
「えー。私がついて行ってあげればよかったですねー!」

結局カラムまでガックリ肩を落とす羽目にさせちゃったみたい。
インド人はどいつもこいつも人を小バカにしてるヤツばかりだと、いつもピリピリしていたけど、カラムと宿のスタッフはみんないい人だったな。
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会わなくていい時に会っちゃったりするんだねぇ。
相手がいい人なだけに、気まずいねぇ。

毎回思うけれど、こんな思いまでして旅してぇ…と
感心しまくりですが、
こんな思いをしないと、思い出も思い入れもなくなっちゃうものですね。
しかし。髪洗わなくても、風呂入らなくても死なないけれど
何事もなく帰って来られてよかったですよ、ほんとに。

2007.05.31 11:17 URL | ika69 #- [ 編集 ]

>ika69 さま
そうですよー
「会いたくないなー、ヤバイなー」と思ってる人に限って
会っちゃうもんなんですよねー

確かに、楽しい思い出ばっかりだったら最高なんですけど
結局「クソッ!」って思ったことの方が、ずっと記憶に残ってるんですよねー
もっと楽しいこともあったはずなのに…忘れちゃいました!
今日みたいに「飛行機が乱気流で揺れてけが人…」なんて話を聞く度に
「生きて戻れて良かったー」と、しみじみ思います。
でも、ものすごく飛行機嫌いになっちゃいましたけどね。
旅行に行く前は全然平気だったのに。。。

2007.06.01 00:29 URL | チタリニ #- [ 編集 ]













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