うしろすがたのしぐれてゆくか

愛するフレンチブルドッグと昨日と今日と明日と旅と。

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ときどき「根拠はないけど自信がある」という人に会う。
答えを出すまで徹底的に考え抜いてしまう質のわたしは
そんなひとをとてもうらやましいと思う。

IMGP2521.jpg

仕事で何度も撮影していて、顔なじみになっている女の子がいた。

彼女は会う度にどんどんキレイになっていくんだけど、会う度にどんどん痩せていく。
いつも気怠そうで、一見やる気がなさそうにも見える。
だけど、イヤな性格とかそういうんじゃなくて、気負わないというか、いつも素でぶつかってくるというのかな。裏表がなくて、無理に作り笑いをしたり、お愛想をいわないタイプとでもいえばいいだろうか。

取材では、だいたいその場に行くまでどの子が来るか分からないから、彼女が部屋のドアを開けて現れると、カメラマンと「お~、○○ちゃん~!」って感じで、わりといい雰囲気になることが多かった。
そうそう、仕事はSM嬢。
たいていのSM嬢というのは、SもMもどっちもやるものなんだけど、彼女もまたそうだった。

彼女が働くお店にはプレイルームが無かったので、いつも近場のホテルで撮影をする。ホテルというのは、いわゆるそういうホテル。
私たちはいつも先に到着して、カメラマンと「鏡張りの部屋は反射するからやめましょう」とか「ここは背景が派手すぎる」とか言いながら、撮影しやすそうな内装の部屋に決めておく。
女の子たちはみな、到着するとまずはお化粧を始める。
彼女の場合、早く着いて、機材の組み立てが終わるのを待っている間は必ずといっていいほど、冷蔵庫からお酒を出して飲む。
多分、仕事のときは毎回お酒を飲んでいるんだろう。
手酌でぐいぐいビールを飲む姿を横目で見ながら、時には「大丈夫かよ」と思うこともあったけれど、私が何か言える立場じゃないよな、と思い直す。
だからいつもそれをただ眺めているだけ。
ほどよく酔いが回った所で撮影スタート。

あの仕事って、やっぱり精神的にすり減るんだろうか。
M女は図太い人も多いけど(ごめん、私の勝手な思い込みかも?)、女王様は心が細やかで優しいひとも多かった。
とある有名女王様を、最近見ないなーと思っていたら、知っているコに「気が狂っちゃったんだよ」と聞かされたこともあった。


そういえば。
女の子たちの中には、腕にいっぱいバッテンや横線が刻んであったり、自分でコンパスで書いたっていうなにものかが彫ってあるようなコが相当数いた。彼女もやっぱり、腕にたくさんのためらい傷みたいなものがあった。
わたしはあまりためらいなく「それどうしたの?」って聞いちゃう方なのだが、彼女に聞いたのか、答えがどうだったのかは、ちょっと思い出せない。

IMGP5396.jpg

女の子たちには、毎回アンケートに答えてもらうのがお決まり。
そして、彼女が毎回必ず書く答えがあった。
趣味は何ですか? という質問で、答えは毎回かならずいっしょ。
「献血」
「けんけつ」

ずっと前から気になっていたから、あるとき、どうして献血が趣味なのか聞いてみた。
「あたしみたいな人間でも誰かの役に立てるから」

ああ、そうなのか。だけどさ。
いったいあなたの何が、あなたのどこが「あたしみたいな人間」なんだろうと、考えても考えても私には分からなかったけどね。
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