うしろすがたのしぐれてゆくか

愛するフレンチブルドッグと昨日と今日と明日と旅と。

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 ずっと読もうと思っていながらもなかなか叶わなかった本をようやく手にした。「でっちあげ*福田ますみ/新潮社」だ。
 当初この事件を報道で知ったときは心底驚いたと記憶している。果たしてこんな教師が本当にいるだろうか。まさか。最初は半信半疑だった。もしも報道の通りだとしたら、この人は明らかにどこかがくるっているとしか思えない。
 その後、週刊誌では続々と教師の酷い仕打ちが報道され、史上最悪の殺人教師とまで書かれている雑誌もあった。それでも信じきれない私は、この事件の続報が知りたかった。
 
 時を置いて、偶然この本の著者が書いた雑誌の記事を読む機会があった。結局あの事件は冤罪だったという結末。その記事で、彼女の取材が一冊の本となっているのを知った。とにかく、どういう顛末であの報道に至ったのか、精神科医までもが診断を下した子供の症状は、虐待を認めた教育委員会とはいったいなんだったのか。
 
 読んでいる最中も読み終えてからも、鳥肌が立つような、ぞっとする感じを拭いきることができない。冤罪というのは誰の身にも起こりうることなのだ。ほんのちょっとしたボタンの掛け違いがあれよあれよという間にどんどん悪い方へとはまっていく。
 こんなとき、自分を助けてくれるひとはいるだろうか。この教師の場合、担任を受け持ってまだ数ヶ月ということもあってか、当初「裁判になったら証言します」と言っていた保護者たちも蓋を開ければ証言者はゼロ。さまざまなしがらみがあり、かかわり合いになりたくないというのが本音だったようだ。
 インターネット上にも誹謗中傷相次いだという。それでも救いはあった。教師の過去の生徒だと名乗り出た人が「そんな(報道されているような)先生ではない」。とても優しい、いい人だったと書き込んだ。たぶんまだ若いであろう彼か彼女の存在を知って、世の中の全部が絶望するほど嫌な事柄で埋め尽くされているわけでもないのだと分かってホッとした。

 とりあえずはこれまでの姿勢をこれからも貫いて行くことに徹しよう。大多数のひとが同じ方向を向いていると感じたときは、必ず立ち止まって自分の頭で考えること。ひとの意見に流されない。決して思考停止に陥らないこと。独自に情報を収集すること。とにかく自分の頭で。目と耳で。とくに私の仕事は、加害者側になりうるわけだから。
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2008.07.27 19:20 | 本とか作家とか仕事とか | トラックバック(-) | コメント(-) |
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