うしろすがたのしぐれてゆくか

愛するフレンチブルドッグと昨日と今日と明日と旅と。

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 晩秋みたいに涼しかった休日の散歩途中。だんごさんと時雨と駅前のコーヒショップに入った。イスに座って待ちながら、ふとテーブルに目を落とす。「ペットを連れた方は こちらの席はご遠慮下さい」と書いてある。
 えっ。夏前まではよく来ていたのに。
 入り口に向かう通路を挟んだ反対側の席に目を向けると、小型犬を連れた人たちが座っている。向こう側しかダメなのか。慌てて移動しようと腰を上げかけたところへ、店員さんがサンドイッチのトレイを持ってやってきた。
「こっちの席って、犬禁止になっちゃったんですか」
「そうなんですよ」
 一瞬、禁止になった理由を聞こうか迷ったけれど、やめた。返ってくる言葉はだいたい想像できる。この辺りは犬の登録数はかなり多いのに、犬が入れる場所がどんどん減っていく。
 
 向かい側に移動すると、先にいた小型犬がさっそく時雨に向かって激しく吠えてくる。勝ち気な時雨、大丈夫かなあ。様子を見ながらしばらくやり過ごす。とうとう時雨も堪忍袋の緒が切れたようで、何度か吠えた。軽く一喝したらすぐに吠えるのをやめたけれど、最後にきゅ~んと鳴いて「あたしは悪くないもん」とばかりに不満タラタラ。
 うんうん。あんたの気持ちはよく分かるよ。だけど、時雨が先にケンカ売ることだってあるでしょ。
 相手は年配の夫婦。「すみません」と言われ、こちらも「いいえ」と答える。
 こういうときは、一方にしか犬を連れては座れないと思うのではなくて、入れる場所があるだけマシと思わなくちゃね。
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 先日、森達也さんの講演に行った。会場は立ち見が出るほどの大盛況。内容は割愛するけれど、5時間という長丁場(2本のドキュメンタリー上映もあった)にもかかわらず、前予約で700円と大変良心的。
 主催が「大地とつながる母の会」というだけあって、会場は小さな子供とそのお母さんという組み合わせも多い(若い男女が多かったのにも驚いたけど)。
 講演の途中で赤ちゃんがぐずって泣きだした。泣き声を聞きながら、私はだんだん心配になってきていた。お母さんは周囲に気を使い、あかちゃんをあやそうと一生懸命だ。あの、なんともいたたまれない気持ちは本当によく分かる。
 フレンチは吠えない子が多いけれど、時雨はよく吠える。正確に言えば、よく吠えた。いったん火がつくと、その場を離れないかぎり吠えやまない。4歳になった今は吠えることもめっきり減ったけれど、去年くらいまでは気苦労が多かった。
 
 壇上でマイクを手に持って話している森さんが、お母さんに向かって言った。
「気にしなくていいですよ。人の耳ってけっこう慣れるものだから」
 おおお。なんというナイスフォロー!
 しかもとても自然に。話の途中でサラッと。そしてすぐに元の話題に戻る。
 私も誰かにこんなふうに上手くフォローができるだろうか。
 
 そうなのよ。赤ん坊は泣くものだし、犬は吠えるもの(ちょっとスッキリ)。
 こう書くと、赤ちゃんは当たり前だとしても、犬はしつけがなってないからでしょ、と言う人もいるだろう。
 確かにそのとおり。それでも、私がいつも思うのは、犬には100%はないということ。いくらトレーニングされた犬だとしても、絶対吠えない。絶対噛まない。絶対そばから離れない。そんなことはないはず。
 時雨だって他の犬に吠えたり吠えられたりの繰り返し。
 だからお互いさまってことで。
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 夕方の環七は空いていた。バスはスイスイ進んでいく。窓から外の景色を眺めると、この前に見た風景とはどこかが違う気がした。
 そういえば、この前乗ったのは夏の暑い盛りだったかな。この日は気温がかなり低く、晴れていた。空気が澄んでいるせいか夏の景色とはやっぱりどこかが違う。灰色のビルや団地ばかりの景色でも、季節ってのはちゃんと目に見えるのが不思議。
 

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2008.09.30 00:24 | 本とか作家とか仕事とか | トラックバック(-) | コメント(-) |
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