うしろすがたのしぐれてゆくか

愛するフレンチブルドッグと昨日と今日と明日と旅と。

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ところで、私たちが乗ることになった
《ビッグバスという名のミニバン》の乗客は全部で9人。
私とだんごさん以外は全て大柄の欧米人ばかりで、もちろん荷物も超巨大。
助手席にまでバッグをパンパンに詰め込んで、ぎゅうぎゅうの車内。
私たちは最後尾。隣同士、体全体がベッタリくっついている。
他の欧米人たちは、この時点で怒りが頂点に達している様子で
相当白熱したトークが繰り広げられていた。
しかし、体力も無くひ弱な私たちは既にボロ雑巾状態。
「そうだよね~」
「うんうん」
みんなの話にもただ、相づちを打つばかり。
それでも、前の席の女の子が周りにクッキーを配ったりして
一旦は和やかな雰囲気でバスは走り出した。

しかし、しばらく走って国境にさしかかった時に 事件は起こった

「出入国審査に必要だから、パスポートと手数料の20B(約¥60)ずつを払うように」
ドライバーが前の席の乗客からお金を徴収し始めた。
私の前に座っていた女の子が
「手数料なんてかからないはず」
と言いだし、車内は急にピリピリしたムードになっていった。

アメリカ人の初老の夫婦と一番前に座っていた若いカップルは
それより以前に、ドライバーに言われるがままに払ってしまっている。

周りの話を聞いたカップルの男性が
オレが払った金を返せ! 」とドライバーに詰め寄った。
しかし全く英語が通じていない様子のドライバーは、そのまま車を降りて
イミグレに向かってしまった。
そこはタイ側の出国ボーダーで、本当に手数料を払っているのか様子をのぞいてくると言い残し、彼もドライバーの後を追いかけてバスから降りて行った。

img293.jpg
▲街中を走っている時はスピードもゆるめで、なかなか快適だったのに

ほどなくドライバーが戻って来て皆にパスポートを返却するやいなや
すぐに車を発車させようとした。
しかし、最前列の彼がまだ戻ってきていない。
彼女がギャーギャー騒ぎ出し、そこへちょうど戻ってきた彼は
ドアを無理やりこじ開けると勢いよく乗り込んだ。
その直後、とうとうぶち切れてドライバーを後ろの座席からポカポカ殴り始めた。
しかも彼女までもが加勢して、グーで殴っている。
車内はますます緊張ムードが高まってきた。

I' l l   K i l l   Y o u !!!

押し殺した声で彼はそうつぶやいた。
すぐ後ろに座っていたアメリカ人の初老の男性が、背後から抱きかかえるようにして
彼を制し、その場は何とかなだめられておさまり、再び車は走り出した。

マレーシア入国側ボーダーには荷物を持って降ろされたが
まったくノーチェックでスルー。
そしてそのときポツリと冷たいしずくが顔にかかった。
嫌な予感・・・。

そこからはすぐに高速に乗り、またもや
「マジかよ?」と思うくらいのハイスピードでぶっ飛ばす。
窓の外はいつの間にやらどしゃ降りで、雷まで鳴り出す荒れ模様。

「こんな状況で事故ったら、 間違いなく 全員あの世行きだよな…」

などどつい考えてしまい、嫌でも高まる胸の鼓動。
それにしても、私の隣に座っている屈強な黒人男性。
こんな時にご丁寧に、香水をプンプン匂わせてているのが鼻に付いてしょうがない。
体半分べったりくっついているせいで全く身動きが取れず
もはや疲労も腰痛もイライラも限界に達してきた。

そして次第に無言になり、静かになっていく車内…。

しかしようやくフェリー乗り場が見えて来た。
ここまで来ればペナンはもうすぐそこ。手に汗握り続けた移動もようやく終わる…。
フェリーにはバンごと乗り込み、途中で逆上男とドライバーは握手して仲直り。
それを見ていた初老のアメリカ人夫婦は
まるで映画俳優の演技のような表情で笑い、拍手をしていた。

DSCN0117.jpg

やっとの思いでペナンに着いたのは22時30分。
代理店の女は20時には着くと言っていたのに…。
しかも到着地点は、私たちが宿泊予定のホテルまでは結構遠い…。

薄暗い道を疲れた身体にムチ打って、重い荷物を背負って歩く。
もう、あと少しで横になれる。
ようやくチェックインを済ませたものの
くたくたに疲れて果てていた私は、体中が痛くてたまらないので
だんごさんにホテル近くの屋台で焼きそばを買ってきてもらう。
ひと口食べたらとても美味しくて、少しだけ元気が出てきた。こんな時に
「あんた行ってよ~」
「俺だって疲れてんだからおまえが行けよ~」
なんてことにならないのはだんごさん、よほどこなれた性格と見た。
若いカップルだったら確実にケンカだろうな。
旅というものはこういうアクシデントがバカみたいに多く、ケンカの火種は
毎日のようにそこかしこに散らばっているのだ。

そういえば、座席の背もたれに【 Fuck! 】という落書きも発見した。
騙されたのは決して私たちだけではなく、今でもきっと
今日も明日もムカついている人達が大勢いるはずだ。
多分ほとんどの客が一度しか使わないルートだから、こういう軽い詐欺
みたいなことができるのだろう。
文句を言う人はいても、例えケンカになっても、誰も訴えたりしないから。
しかしいくら安くても、もう2度とゴメンだ。

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▲カエルの真似なんかして、サムイで浮かれすぎたバツだったのか…
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写真を見て思うこと…
だんごって格好よかったんだなー…(グラサン効果?)。

…………

ま、今はお互い(だんご&オレ)ブル面なんで、なんとも言えませんけど。


狭い車内でのキルユーは怖いね。
今こうして無事にくらしているのは奇跡に近いかもしれないね。

つか、優しいだんごと一緒でよかったね。なかなか焼きそばは買ってきてくれないよ、普通は。

大事にしてあげてください。

2006.08.01 13:08 URL | イカ69 #- [ 編集 ]

>イカ69 さま
坊主にして間もない頃は、色白のおなべみたいでしたけど、無精ヒゲを生やして日焼けしたら、マシになったんですよ~!

そうですか…。
なかなか焼きそばは買ってきてくれないですか…。

でも、だんごさんはものすご~く“心配性”。
時雨も心配性なんで、天井知らずの心配性一家にならないようにと、
私がダラダラしてバランスを取っている訳なんです(笑)!

2006.08.01 15:11 URL | チタリニ #- [ 編集 ]













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