うしろすがたのしぐれてゆくか

愛するフレンチブルドッグと昨日と今日と明日と旅と。

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施設研修を終えると、いよいよ実習は最終段階。
実際に一般のお宅に伺ってヘルパーの仕事を体験する。
一件目は都内の、とある公団住宅。
見た目はかなり古く、お世辞にも豊かとはいえない暮らしぶりに見えたが、
息子さんや娘さんがいつも用意してくれるというお昼ご飯
(その日は、おみそ汁、うなぎ、サラダ、プリンなど)
を全て包丁でみじん切りにして、スプーンで口に運ぶお手伝いをした。

ベッドには息子さんお手製の転落防止用の木の柵が取り付けられてあり、
残されたメモには
「電気をつけて帰って下さい」と書いてあった。
話しかけてもまったく反応のない方だったが、
家族に愛されているんだなぁと感じた。

しかしその後2件目に伺った先で、私は度肝を抜かれてしまった。
70歳代とおぼしき女性で、なかなか多弁な、茶目っ気のある人。
一見普通の人となんら変わりはないように見えるが
認知症と聞いている。

そのアパートは、築40年は経っているかと思えるほどの老朽ぶりで、
入り口のドアを開けると玄関はなく、すぐに室内。
ドアを開けた途端、糞尿の香りが部屋中から匂い立った。
室内に手洗い場は付いているが、トイレは共同で廊下にある。
もちろんお風呂は無い。

DSCN0049.jpg DSCN0076.jpg
*photoはイメージです

入り口に敷いてあるマットにそっと足を乗せると、どういうわけか
ぐっしょり濡れていて、思わず足を外側に移動させた。
しかし室内はあまりにも狭く、足の踏み場も無い。
隙間を見つけて何とか立っていたが、
柱につかまって体を支えていないと倒れてしまう。
ヘルパーさんのお手伝いをするどころではないので
「見ているだけでいいですよ」と言われた。

仕方がないので、部屋をぐるりと見回してみる。
四畳半畳敷きに万年床らしき蒲団とタンス。
タンスの外側には、一張羅らしいコートとカーディガンがかかっていた。
木のテーブルには湯沸かしポットとストーブが置かれている。
下に置くスペースが無いのだ。
エアコンはついていない。
夏になったらどうするんだろう。

見たところかなり悲惨な状態のように思えたが、
実際は、ホッとする場面もあった。

そのアパートには、似たような境遇のお年寄りばかりが住んでいるみたいで、
文字通り“肩を寄せ合って暮らしていた。
そして近所付き合いというものが、そこにはちゃんと存在している。

ヘルパーさんがおむつを取り替えている時にも、
お隣に住んでいるおじいさんが、着替えやタオルを持って
ドアの外で待機してくれていた。
それに、いろんな物の置いてある場所を教えてくれるなど
色々と世話を焼いてくれた。

IMGP2085.jpg

家族がいるのかいないのかは分からないけれど、
何かあった時は近所の人がきっと、助けてくれるんだろうな。
施設研修では〈年をとるってそんなに辛いことなのか…〉と思ったが
在宅介護はまだ救いがあるような気がした。
しかしそれも、家族や隣人の支えあってこそだろう。

私は結局ヘルパーの仕事をすることはできかったけれど
学んだことはいっぱいあった。
もう少し先、自分の家族の介護が必要になった時に生かせればいいかな、と思う。
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うーん…

うーんうーん…

この歳になると、老先の事を考えたりもするんだけど
なんかこう、うまいこと、だれしもが
楽しく暮らしてゆけるような環境って作れないもんかね。

税金とか使ってさ。

子供がいない暮らしをしていると、そう思います。

2006.08.16 17:56 URL | イカ69 #- [ 編集 ]

>イカ さま
自分の先行きのことだけで精一杯ですよね~
みんな。

そういえば、私は東京を出てからご近所付きあいをするようになりました!
もしかしたら、うちのマンションだけかもしれないんですけど…。

なにかもらったり、立ち話もよくしますよ。
おばちゃんやおばあちゃんと♪

2006.08.17 01:02 URL | チタリニ #- [ 編集 ]













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